運の指数:Mリーガーの運を点数で測る
「あの選手は運が良かっただけ?」に、数字で答える独自指標です。運を3つに分けて、どれも「実際 − 普通ならこうなる(期待)」をptに換算しています。同じ卓の4人の平均を引くので、相手より恵まれたぶんが運です。
2025-26 運に恵まれた選手(総合運)
2025-26 運に見放された選手(総合運)
2025-26 ツイていた選手
2025-26 ツイていなかった選手
2025-26 ツイていた選手の内訳
8つの運の、1試合あたりのpt。右(緑)ほどツイていた。
不幸指数
自分では避けられない失点が、普通よりどれだけ多かったかを測る指標です。マイナスが大きいほど不幸、プラスは被害が普通より少なかった。
展開運
牌の巡りとは別に、他家の動きや局の流れで得をした・損をしたぶんを測る指標です。親番の5巡以内に他家の和了・リーチ・3副露・ドラポンを受けたか、何もしていないオーラスで順位を落とされたか(棚ぼたで上がったか)を、普通の場合と比べます。
8つの運(幸運指数の内訳)
配牌運
配牌のシャンテン数・ドラと赤の枚数・受け入れの広さから見た、配牌の良さ
手の進み運
1〜4シャンテンのとき、有効牌を確率より多く引けたか
手変わり運
1シャンテンやリーチ前のテンパイで、受け入れ(待ち)が広がる牌を確率より多く引けたか
ツモ運
テンパイ中に、自分の当たり牌を確率より多く引けたか(高い手ほど重い)
つかみ運
他家の当たり牌を、確率より引かずに済んだか(切ったかどうかは問わない)
出アガリ運
他家が自分の当たり牌を、確率より多く引いてくれたか(切ったかどうかは問わない)
ドラ引き運
ツモでドラ・赤を、確率より多く引けたか
裏ドラ・一発運
リーチ和了で、裏ドラ・一発による打点の上乗せが平均より大きかったか
共通の考え方
- 運 = 実際 − 期待。どの運も、1枚ごとに「全選手の平均ならどうなるか(期待)」と実際の差を出し、点数に直しています。重みを人が決めないので、項目をそのまま足せます。
- 同じ卓の4人の平均を引く。麻雀は4人で点棒を取り合うので、4人全員の配牌がよい試合は誰も得をしていません。相手より恵まれたぶんだけを運とし、1試合の4人の合計は0になります。他家のツモ和了のぶんは残りの3人に等分で配られ、これが「被ツモ」の運の代わりになります(オリたかどうかに関係なく等分なので、打ち方が混ざりません)。
- 点数はptに直す。素点が動けば順位点も動くので、素点1,000点は1ptより重く、全試合で測ると約2.4ptです。運の数字はすべてこの換算でptにしています。オーラスだけは、その場面(順位・点差)ごとの順位点への効き方で換算します(展開運)。
- 回数と打点を分ける。「他家の当たり牌を引いたか」の回数は幸運指数(つかみ運)で、「放銃したとき、普通より高い手だったか」の打点は不幸指数で数え、同じ放銃を二重に数えません。
- 偶然のばらつきを添える。1シーズン40試合程度では、純粋な偶然でも1試合あたり数ptは動きます。ランキングには「±」(標準誤差の2倍)を添え、それを超えていれば「確か」、収まっていれば「偶然の範囲」としています。
幸運指数の測り方
点数に直すときの土台は「状態の価値」です。親か子か・シャンテン数・巡目(と受け入れの広さ)ごとに、その局の最終的な平均収支を全局から出しています。たとえば有効牌を引いて1シャンテンからテンパイしたら、「テンパイの価値 − 1シャンテンの価値」だけ得をしたと数えます。
- 配牌運:親か子か、配牌のシャンテン数、ドラ・赤の枚数、受け入れの広さ(同じシャンテン数の中で3等分)ごとの平均収支と、全体の平均との差。
- 手の進み運:1〜4シャンテンのツモごとに、有効牌の残り枚数から引ける確率を出し、実際に引けたかとの差 × 1つ進んだときの価値(平均960点)。有効牌の種類と枚数は、自前のシャンテン計算で求めています。手を広く構えるのは実力なので、確率の側に入れて運から外しています。広い手ほど今の価値が高いので、進んだときの得は小さくなります。
- 手変わり運:1シャンテンと、リーチしていないテンパイのツモごとに、シャンテン数は変わらないが受け入れ(テンパイなら待ち)が広がる牌を引けたか。引いた牌で広がる枚数(いちばん広がる打牌を選んだとき。切ったかどうかは問わない)と、手牌に関係する牌ごとの「広がる枚数 × 残り枚数 ÷ 見えない牌の枚数」の合計(期待)の差 × 受け入れ1枚の価値(親69点・子33点。同じ巡目で受け入れが1枚広いと局の収支がいくら増えるかから求めた)。カンチャンがリャンメンに変わる牌を引けたか、という運です。
- ツモ運:テンパイ中のツモごとに、自分の当たり牌の残り枚数から引ける確率を出し、実際に引けたかとの差 × その手でツモったときの価値。価値は、待ち牌ごとに役と符を判定して点数計算し(本場・供託を足し、リーチ手は裏ドラ・一発の平均の上乗せも足す)、同じ親か子か・リーチの有無・点数の大きさ・巡目の「テンパイのままの平均収支」を引いたものです(ツモ和了の点数の平均7,891点、価値の平均5,770点)。満貫のテンパイと1,000点のテンパイで、ツモれた運の重さが違います。役と符の判定は、Mリーグの全和了(約1万9千回)のうち1回を除いて記録の翻・符と一致することを確かめています(残る1回は、2通りの解釈で点数が同じになる手)。
- つかみ運:ツモごとに、その時点でテンパイしている他家(フリテンを除く)の当たり牌を引く確率と、実際に引いたかの差 × 当たり牌を引いた1回あたりの平均の失点。失点は「相手がリーチしているか × 自分がリーチ中か」で分けています(自分がリーチ中は必ず切るので高く、相手がリーチなら止められるので低い)。切ったかどうかは問わないので、押し引きの実力は入りません。
- 出アガリ運:つかみ運の裏側。他家のツモごとに、自分の当たり牌を引かれる確率と、実際に引かれたかの差 × 引かれた1回あたりの平均の収入(自分がリーチしているか × 相手がリーチ中かで分ける)。相手が切るかどうかは平均で置くので、相手の判断は入りません。
- ドラ引き運:ツモごとに、残っているドラ・赤を引く確率と、実際に引いたかの差 × ドラ1枚の価値(親719点・子491点。配牌でドラが1枚多いと局の収支がいくら増えるかから求めた)。
- 裏ドラ・一発運:リーチ和了で、裏ドラと一発で増えた点数と、全体の平均(1,650点)の差。点数計算は切り上げ満貫で行い、記録の点数と10,031回中10,031回一致することを確かめています。
本当に「運」を測れているかの確認(幸運指数)
純粋な運なら、選手ごとの「期待との差」を偶然のばらつきの大きさで割った値は、選手間の標準偏差が1前後になります。実力や打ち方が混ざると1より大きくなります。2025-26レギュラーシーズンで確かめたところ、手の進み運0.92、手変わり運0.82、ツモ運1.01、つかみ運1.00、出アガリ運0.91、ドラ引き運1.15でした(40人前後では偶然でも±0.1ほどぶれます)。
注意
- 公開データから独自に計算したエンタメ指標で、公式記録ではありません。
- 引ける確率は、自分の手牌以外の見えている牌(河など)を数えていないため、全体で期待と実際が一致するように補正しています。
- 入れていないもの:5シャンテン以上での手の進み、2シャンテン以上での手変わり、流局時のノーテン罰符、海底・嶺上など(小さいか、判断が混ざるため)。
不幸指数の測り方
項目ごとに、同じ立場・同じ状況の「普通の失点(期待)」を全局から出し、実際の失点との差を足しています。失点が普通より多ければマイナス(不幸)、少なければプラスです。
- 被・裏ドラ一発:他家のリーチ和了で払った点のうち、裏ドラ・一発で増えたぶんが、同じ立場の平均より多かったか。
- リーチ後の放銃の打点:自分のリーチのあとに放銃したとき、失点が同じ状況(相手がリーチか・親か)の平均より大きかったか。
- テンパイ中の放銃の打点:リーチしていないテンパイ中に放銃したとき、失点が同じ状況の平均より大きかったか。
- ノーテン時の放銃の打点:テンパイしていないときに放銃したとき、失点が同じ状況の平均より大きかったか(ダマの高打点に刺さると大きくマイナス)。
- 親被りの上乗せ:親番で、早い巡目より後に他家にツモられたとき、親だから多く払った上乗せぶんが平均より多かったか。
- 役満の被弾:役満に放銃した・ツモられた失点。
- 放銃の3項目は「打点の上振れ」です。放銃の回数は幸運指数の「つかみ運」で数えているので、ここでは放銃したときの失点が、同じ状況(相手がリーチしていたか・相手が親か)で放銃したときの平均よりどれだけ大きかったかだけを数えます。リーチ後やテンパイ中に押して刺さるのは正しい判断なので、その打点の上振れは運に入れます。
- 放銃の失点は、裏ドラ・一発で増えたぶんを除いて数えます(「被・裏ドラ一発」と二重に数えないため)。
- 親被りは、親の5回目のツモより後だけを数えます(早い巡目の親被りは「展開運」で数えているため)。また、被ツモそのものは卓内の相対化で3人に等分されるぶんで数えるので、ここでは「親だから子より多く払った上乗せぶん」だけです。
- 入れていないもの:放銃率そのもの(押し引きの実力)。
本当に「運」を測れているかの確認(不幸指数)
幸運指数と同じ方法で、2023-2025のレギュラーシーズンで確かめました。選手ごとの「期待との差」を偶然のばらつきで割った値の、選手間の標準偏差です(1前後なら運、1より大きいほど実力や打ち方が混ざる。45人前後では偶然でも±0.1ほどぶれます)。被・裏ドラ一発 0.94、リーチ後の放銃の打点 1.01、テンパイ中の放銃の打点 0.99、ノーテン時の放銃の打点 1.06、親被りの上乗せ 0.91、役満の被弾 0.79。どれも運と見てよい範囲でした。
総合運の出し方
総合運 = 幸運指数 + 不幸指数 + 展開運。3つはどれもptなので、重みを人が決めずにそのまま足し引きできます。オーラスの牌の巡りは幸運指数と展開運の両方に入るので、展開運側で順位点の効き方を場面ごとに直したぶんだけを足し、二重に数えません。
運で勝った試合
| 試合 | 選手 | 幸運 |
|---|---|---|
| 2021年2月18日(木) 第2試合 | +156.0pt | |
| 2021年11月18日(木) 第2試合 | +121.1pt | |
| 2024年2月26日(月) 第2試合 | +115.3pt | |
| 2021年4月22日(木) 第2試合 | +115.3pt | |
| 2022年11月7日(月) 第1試合 | +110.1pt |
運に見放された試合
| 試合 | 選手 | 幸運 |
|---|---|---|
| 2023年10月23日(月) 第1試合 | ▲96.4pt | |
| 2021年11月26日(金) 第1試合 | ▲86.6pt | |
| 2022年11月7日(月) 第1試合 | ▲82.3pt | |
| 2023年12月14日(木) 第1試合 | ▲82.1pt | |
| 2024年12月19日(木) 第1試合 | ▲79.1pt |